大家様・不動産投資家様

MODEL CASE

入居者が限られた広い1フロアをSOHOオフィスへ。

立地は良いが、一年以上入居者が入らない築40年のビルのテナント2Fフロア。
ターゲットを若い事業者に絞ったモデルケース「中町ビル SEED」。

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テナントのリノベーションにおいては、ただ老朽化を補うだけでは無く、需要ニーズにマッチする方向性も同時に示さなければならないケースがあります。中心地における空洞化は、居住者の人口減だけでなく、会社、お店などの事業者にも当てはまります。

オーナーは引き継いできた現在のビルを壊すことではなく、 「生かしながら残したい」という依頼でした。

空き状態で入居者が入らないまま一年以上たつ 築40年のテナントビル(上層階は住宅)。 立地はいいものの、人通りのやや少ない通りでした。 既存の状態は北側に面する立地による暗さや、老朽化によるものから陰気な雰囲気があった。 それを取り除きつつ、既存のもつ経年変化の味を生かす形でのリノベーションを検討した。
需要の生まれないこの2階貸しテナントをリノベーションにより生まれ変わらせ、連動して、ビル全体のイメージを改善するエントランスやサインのリニューアルも行うプロジェクトとなった。

広島市の中心地・並木通り近くという場所の利便性に目を付け、30m²程度で小分けにし、 2階フロアを、「種=SEED」と名付け、まだ若い会社が肩を並べる “オフィスの集合体”を作る案が固まった。
共用のスペースに、フリーアドレスという、「どこで仕事をしてもいい」 という概念を取り入れ、入居者が外に出て仕事がしたくなる “公園のような場所”を作ることを提案した。 そこには外部の企業や入居者が、自由に使える展示のギャラリーと、 視覚的に「一体感」や「活気」を感じさせる“ひとつながりのデスク”を配置し、 打合せや交流、情報交換の場として利用できるようにした。 ここに自然と情報が集まり、色々な人が出入りすることでの 新しい繋がりや、仕事のアイデアが生まれることをねらいとした。

今回の中町ビル・リノベーションは、「生かして残す」を選んだオーナーと、 それを求める新規事業主とを結びつけ、 古くなったビルにもう一度活気をおこし、結果的に通りや町全体の活性化にも繋がった。

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平面図

BEFORE

AFTER

DATA
構造 RC造 築年 1973年
区分 テナントフロア リノベーション 1フロアスケルトン
専有面積 325m² 用途 SOHOオフィス