中古物件は、「価格」「立地・場所」「広さ」「築年数」などの概略的なところから、まずは探していくと思いますが、

買う・買わないのジャッジをする前に、もう少しつっこんで、調べてもらいたい以下のことがあります。

 

1.旧耐震?新耐震?

○旧耐震とは、昭和56年(1981年)5月31日までに確認申請(建物を建てる前に役所に書類・図面を提出して許可を得ること)をし、許可を得た建物で、新耐震はそれ以降と言います。旧耐震だと住宅ローン減税や瑕疵保険などの優遇可否に関わってきますし、建物の耐震性が気になる方は注意しておきましょう。

 

2.管理規約

専有部分と共有部分の区分けの記載があり、リノベーションして良いのは、その専有部分になります。また、フローリングの張替えに関する規定なども記載してある場合が、ほとんどなので、自分の思うリノベーション工事ができるのか、確認が必要です。

 

3.管理費・修繕積立金が直近で上がる予定はないか?

築年数が経つと、外壁の塗替えや屋上防水だけではなく、エレベーターなどの設備機器も修理、交換が必要になってきます。それで、修繕積立金が足りなくなってきて、増額を予定しているマンションもあるので、確認しましょう。

 

4.大規模修繕工事の履歴

外壁の塗替えや屋上防水のやり替えは、一般的に10数年に1回、行われます。いわゆる大規模修繕と言われる工事です。例えば、築25年のマンションを購入しようという時、1度は工事をしていて、早ければ2度目もしているか、近いうちに行われるだろう時期ですので、していなければ、予定が上がっていると思います。それで、修繕積立金も余力があれば良いのですが、まれに、お金が不足していたりして、大規模修繕工事が先送りになっていたり、修繕費を一時金として数十万円を徴収する予定だったりする物件もあります。

 

5.壊せる壁と壊せない壁

鉄筋コンクリート造で6階建て以上であれば、ほとんどがラーメン構造と言われる構造なので、内部の間仕切り壁は壊せる可能性が高いです。しかし、5階建て以下であれば、壁式構造の可能性があるので、そうなると、壊せる壁は限られてきます。戸建ての木造の場合は、在来工法と言われる一般的な工法だと、全部は無理ですが、確認検討して壊せる壁もあります。しかし、2バイ4の場合は先述の壁式構造と同様に、ほとんど壊せないと思っておいた方が良いでしょう。

 

6.水回りの移動可能範囲

例えば、マンションでキッチンなどの水回りの位置を変えたい場合、排水経路、排水管高さのより、可能な範囲が決まってきます。

木造一戸建ての建物であれば、移動は比較的容易にできます。

 

以上のような事は、一般の不動産仲介会社の営業の方では知らないことが多いです。われわれのような建築士の資格も持ち、リノベーションの経験や建築知識があれば、これらのことも含めて、ご説明できますので、ご相談ください!!!